進化する照明計画
照明は夜などの暗い時も明るくして生活に支障が無い状態にするためのモノです。
闇は怖いし、つまずいたりと危険ですからね。
あかりは安心につながります。
エジソン以来、人類はより明るい照明を発明し、夜も昼のように明るく過ごすことができるようになりました(本当は曇りの日に明るく感じるようにする方が照度が必要)。
明るさを確保する照明計画はもはや原始的な照明計画。
天井に蛍光灯のシーリングライト1発で終えているのは、プリミティブな(?!)照明だと言えます(笑)
歴史的に見ても、照明器具は単に明るさを確保するだけではなく、美しさを競ったり(シャンデリアなど)、心理的な効果を図ったり進化しています。
現代では同じ部屋でありながらシーンに合わせ変化する照明計画が、メジャーとなっています。
住宅は他の建築と最も違う特徴のひとつに、狭小なスペースに多機能であることがあげられます。
ですので、照明によるシーンの切り替えは、最も有効な方法のひとつと言えます。
例えば、子供部屋。
勉強する時は緊張と高め集中を高めなければなりません。
緊張を高めるには蛍光灯の昼白色など、色温度が高い照明器具が有効です。
集中力を高めるには、机の上を重点的に照らすのが有効です。
しかし、子供部屋はベッドルームでもあります。
寝る前2時間程度、色温度2800K以下の部屋で過ごすと眠りが深くなります。
色温度2800Kとは電球の色。
調光器を設けることで2800K以下にすることが出来ます。
勉強で緊張状態にある脳を電球の照明など器具でリラックスさせてから眠りにつくのが最も理想です。
このように、ひとつの空間に他用途があるため、シーンごとの証明計画が必要となります。
リビングルームでの過ごし方は、もっと多様になります。
友人と団欒をする時。
恋人と過ごす時。
照明で人の距離感を演出することが出来ます。
テレビを見る時。
本を読む時。
ゲームをする時。
パーティーをする時。
それぞれに適した照明計画があります。
それらのコツは、明るすぎない奥行きのある(陰影のある)照明計画と、複数の回路を利用した光の強さの変化によるシーンの演出です。
あなたの照明器具は単に明るいだけの照明では無いですか?
by ecru-societe | 2007-07-04 00:44 | 住 (建築・インテリア) | Trackback | Comments(0)